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2015年11月8日日曜日

中田耕治さん若き安部公房を語る14:血縁・地縁と『近代文学』

中田耕治さん若き安部公房を語る14:血縁・地縁と『近代文学』


『近代文学』の同人たちや、その周辺にいた人たちが、互いに地縁・血縁の関係にあるという話は、誠にironicalで、物事と文藝のありかたと伝統について考えるには興味深い話です。

そうして、中村真一郎といふ人間についての思い出も。


 中村真一郎自身が祖父のことを話題にしたことは一度もなかったと思う、と私は書いた。これも薄弱な理由だが、中村真一郎自身が祖父のことを話題にしなかったと私が信じているのは――「近代文学」の人たちは、長年の親友どうしだったから、お互いの出自、経歴についてほとんど話題にしなかったからである。

 1946年の秋、私は意外なことを聞いた。平野謙が小林秀雄の親戚と知ったのだった。これは平野謙自身の口から聞いた。中村真一郎もこの話を聞いたはずである。
 もう少しあとのことになるが、評論家の西村孝次が、小林秀雄の従弟にあたると知った。私は驚いた。

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